
被害者が加害者からひどいDVを受けているにも関わらず、加害者からなかなか離れられない、または一度離れてもまた加害者のもとに戻っていくという事例が少なくありません。 DVの被害者には大きく分けてパターンが2つあると考えられています。
一つめは被害者自身がDVを受けていることに気付かないパターンです。長い間共に生活しDVを受け続けていると、そのDVに慣れてきてしまいます。すると暴力を振るわれていることを「愛されている」と感じてしまい、ごく稀に優しく対応されるとつい安心してしまいます。
こういう場合には、被害者本人がDVにあっているという意識がないので、他の人に相談することなどありません。
二つめは自分がDV被害者であることの認識はあっても、現在の生活を変えたくないために現状から抜け出せないパターンです。暴力を振るわれている環境から離れたいと思っても、被害者が他に身よりもなく頼るものがいない場合、また離れたために経済的に不安定になることを心配する場合などは、DV被害を受けているにも関わらず、現状から抜け出せないのです。
さらに、長い間DV被害を受け続けている人は、「自分が悪いから相手を怒らせてしまったんだ」と考えてしまうことがあります。長期にわたるDVは被害者の自信や自尊心を失わせ、正しい判断ができず、刷り込まれてしまった恐怖心が足かせになり、自由に動けなくなってしまっています。
これを被害者が加害者との関係性に依存している「共依存」と言われることがあります。人間の共依存がDVから抜け出しにくい理由ではないかと考えられています。