
DV被害は2000年以降、増加傾向にあります。しかしDVに関する認識度がそれに比例しているとは限らない状況です。
まずDVとっても、夫婦間や恋人間、親子間などの単なる"喧嘩"なのかどうかDVに関する認識がないと判断がつきかねます。当事者であるDV被害者、加害者でさえそれがDVに当たるのかさえ分からない場合が多いのです。
"たかが喧嘩"、ではなくそれがDVであることにも気付かずにDVを受け続けていることも多々あります。それ故に、DV被害が知られにくくなっています。
また、DVには身体的に被害を負わせる暴力だけでなく、精神的、経済的な暴力、社会的に隔離させる暴力など目に見えないDVも多い上、性的な暴力は被害者が周りに知られるのを躊躇して被害を口に出しづらいこともあります。DVが認知される度合いが低いほど、苦しんでいるにもかかわらず誰にもその苦しみを打ち明けられず、DV被害を受けていると訴えにくい状況になっています。
さらに男女間の性別の違いを生物的だけでなく、歴史の中で社会的・文化的に性を差別するジェンダー(gender)という概念の存在もまた、DVをDVであると気付きにくくしています。
本来もっている個人の個性や能力を、例えば男女の違いだけで「男だからこうだ」、「女だからこうだ」と決めつけてしまうものです。その潜在的な概念を持っているため「女なのになんでこんなことをするんだ」という考えに陥りやすくDVに至るのですが、それがDVとは考えもつかないのです。