
DV被害者に関しては相談窓口、保護施設など公的にも民間レベルでもさまざまな支援・保護のシステムが確立されており、DVから脱却する道筋がつけやすい状況です。一方加害者もDVを克服したい、更正して家族とまた暮らしたいと思っているにも関わらず、どのようにすればよいかの道筋が見えていないのが現実です。
アメリカでは、DV加害者に対して行う「更生プログラム」が1970年代から行われるようになりました。日本より早くからDVについて認知されているいわゆるDV先進国アメリカでは、この時期DVに関する法律が次々と制定されていきました。
その中で、DV加害者に対して「更正プログラム」を受講する命令が裁判所から出され、加害者に対してプログラム受講を促しています。受講しなければ法的に収監されるような制度を確立していきました。
現在日本では、アメリカのように法的に更正プログラムを受講する法律が存在せず、加害者自身が進んで「更正プログラム」を受講する方法しか今のところ方法がありません。
「更正プログラム」は心理相談機関などで行われており、各自治体の相談窓口で紹介されることもありますが、実質的には民間でプログラムを行っている機関を加害者自身が自分で探して受講するしかありません。
日本では「暴力を振るう人を更正させるのは絶対無理だ」という考え方がされていること多く、更正プログラムの効果を認知されるに至っていないことがDV加害者の支援が広がらない要因と考えられます。